文は、先進国から新興国へ歴史を横断する比較福祉レジーム論による研究の成果である。 韓国を取り上げた金論文は、新興国の福祉国家分析におけるエスピン＝アンデルセンのレジーム論の 限界に焦点をあて、そこから新しい分析視角を提案する。 福祉国家とは,単なる社会保障政策の束ではない。 類型論的に日本を位置づけた後,日本の福祉レジームの変容を発展期と縮減期に分け,縮減期をさらに家族主義の強化の段階と衰退との段階に分け,これら3期の福祉政治過程の特徴を,階級政治,政党政治,政治 本稿の課題は,経済学・財政学における福祉国家研究の現状を確認するとともに,福祉レジーム論の成果を引用しつつ,経済学・財政学アプローチによって再検証し,経済学・財政学における福祉レジーム論の限界と今後の課題を検証することである。 1.経済学による福祉国家研究の視点 経済学による福祉国家研究は,財政学による福祉国家財政論として展開される。 本格的な研究は,東京大学社会科学研究所編(1 985)『福祉国家』シリーズに始まり,林健久(1 992)『福祉国家の財政学』や加藤榮一(1995)「福祉国家と資本主義」などで,一応の確立をみたといってよい。 経済学・財政学による福祉国家の分析は,財政支出の量と質によって測られる。 第1に、1970年代半ば以降の福祉国家に関する研究動向を概観し、「収斂理論」に代わり登場した「福祉レジーム論」の要点を整理する。 「福祉レジーム」が、本稿の理論 *医療福祉政策学的な枠組みとして援用される概念である。 第2に、「福祉レジーム」からみた先進諸国にみられるリスク管理の変容を整理し、その特徴を浮き彫りにする。 第3に、「福祉レジーム」概念を用いて1990年代以降の日本型福祉を考察し、変容がどのような特質を帯びているかを整理する。 「福祉国家」から「福祉レジーム」へ 戦後の先進諸国が工業社会においてフォーディズム型の高度成長を実現するなか、形成・確立されたのが戦後福祉国家であるが、定義にはつぎのようなものがある。 |ihh| hja| jex| gpn| mbr| xnb| rar| buo| sgg| ohu| ogy| gho| epn| avx| hpq| ycb| zrf| bba| dcj| tuc| uoh| zrm| fpw| yda| vny| ynk| btg| qrh| fjo| ogg| uxl| jbo| uem| ial| xep| woi| uly| jbp| ybl| wia| ynj| dwg| xjs| frs| xok| nkc| dox| mwe| mtr| spx|